プログラミングスクールは無駄じゃない? 独学でも十分なのか?
プログラミングスクール公開日 : 2022年07月22日 | [更新日] 2023年09月01日
プログラミングスクールの受講を考えて情報収集をしていると、「プログラミングスクールは無駄!」という声を目にすることもあるでしょう。
たしかに、プログラミングスクールが無駄だと言っている方の意見も一理ありますし、実際に通うのが無駄なスクールも存在しています。しかし、もちろん全てのプログラミングスクールが無駄なわけではありません。
一体なぜ、プログラミングスクールは無駄と言われるのでしょうか。
(※どのプログラミングスクールがおすすめなの? という方には↓の記事がおすすめです!)
目次
プログラミングスクールは「無駄」だと言われる理由
まず、プログラミングスクールが「無駄」だと言われる理由について考えてみます。
プログラミングは社内研修で教えてもらえることもあるから
IT業界は慢性的な人手不足で、SIerやSES企業の場合、未経験でも新卒採用で人を採り、社内研修で技術を身に着けてもらうことがあります。
実際、私の大学の頃の友人・知人にも、大文系でプログラミングを全く勉強していなかったにも関わらず、新卒でエンジニアとして就職した人がいます。それも1人ではなく、数十人規模です。
プログラミングスクールではお金を払って勉強をすることになりますが、社内研修の場合、逆にお金を貰いながら勉強できます。
ここまでの話を聞くと、「絶対に社内研修の方が良い!」と思いますよね。しかし、ここには大きな問題があります。
それは、社内研修を受けられる枠が基本的に新卒採用にしか用意されていないということ。新卒採用は、まだ若くて学習能力のある若者を育てる仕組みです。研修の中で技術を身に着けてもらい、その会社で何十年も働いてもらえれば、教育コストは簡単に回収できます。ところが、新卒以外で入ろうとするとかなり難しいです。同じように教えるなら、若い方が吸収も早いし、長く働いてもらえるから得ですよね。
中途採用は基本的に即戦力であることが求められるため、社内研修付きの企業を探そうとするのはなかなか難しいでしょう。仮に見つけることが出来たとしても、プログラミング以外でのスキルが重要になってきます。
そのため、新卒でもないしプログラミング経験もない場合は、プログラミングスクールでまず学習実績を積むのがおすすめです。スクールによっては、実績作成を手伝ってくれたり、就職サポートをしてくれるところもあります。
情報商材も混じっているから
高額の受講料を支払う必要のあるプログラミングスクール。「情報商材と何が違うのか……?」と考える方がいらしゃるのも理解できます。
そして、実際に情報商材のようなスクールも存在します。そのため、スクール選びは慎重に行う必要があります。
そもそも、「情報商材」と呼ばれるものの何がいけないのでしょうか。たとえば、私たちは情報を得るためにお金を払って本や雑誌を購入します。しかし、書籍を情報商材と呼ぶことはありませんよね。一般的に情報商材と呼ばれるものは、「高額」であり、かつ「情報の内容が薄い」ものです。
そう考えると、プログラミングスクールは「高額」である点は条件を満たしています。そして、「情報の内容が薄い」に該当するスクールも決してゼロではありません。その見極めが難しいところが、「プログラミングスクールは無駄」という意見を生んでいるのでしょう。
独学で身につけられると思われているから
「プログラミングスクールは無駄」という主張と共に見かけるのが「プログラミングは独学で勉強できる」という意見です。たしかに、独学でプログラミングを習得できるのであれば、プログラミングスクールは無駄でしょう。
しかし、本当に独学でプログラミングスキルを得ることができるのでしょうか? もちろん、独学で習得できる人はいます。問題は、自分が独学で習得できるか否かなのです。
プログラミングは、1歩ずつ着実に勉強していけば、いずれ必ず上達するでしょう。しかし、独学ではその1歩目を踏み出すのがとても難しいのです。
「独学でもできるかもしれない……」と思っている方は、まず一度独学で始めてみましょう。教材となるものはたくさんあります。プログラミング学習サービスのProgateには、作りたいものに応じたコースが準備されています。動画学習サービスのUdemyで、気になる動画講座を見るところから始めても良いでしょう。本屋さんに赴けば、入門者向けの本がたくさん並んでいます。
しかし多くの人は、独学を始めるところにすら辿りつきません。あるいは、入門書をパラパラとめくって「なんだか難しそうだ」と本をそっと閉じてしまいます。時間がある時にやろう、気力がある時にやろう、と言いながら、いたずらに数ヶ月を過ごしてしまうのです。
独学でプログラミングをやってみて、楽しくてどんどん勉強できるという人にとって、プログラミングスクールは無駄な投資となるかもしれません。しかし、そうではなく「なんだか難しそう」というレベルで止まっている方にとっては、その1歩を踏み出すためにプログラミングスクールは大いに役立つはずです。
高額な受講料に見合ったリターンがあるか分からないから
プログラミングスクールは自分への投資です。そして投資というからには、もちろん何かしらのリターンを見込んでいるはずです。
趣味でプログラミングを究めたいからとスクールへ通う人は少数でしょう。多くの人は、エンジニアとしての就職や転職を目指してプログラミングスクールへ通うはずです。エンジニアとして職を得ることで、生涯年収が上がるかもしれません。あるいは、フリーランスとして自由に使える時間を増やしたいという方もいらっしゃるでしょう。
しかし、プログラミングスクールに行ったからといって、必ずしも就職や転職に成功するわけではありません。もしエンジニアとしての職を得られなければ、プログラミングスクールという投資は失敗だと言えるでしょう。
プログラミングスクールの中には、転職保証を謳っているところもあります。そういったところを利用するのも一つの手ですが、しかしそこで戻ってくるのは受講料金だけです。勉強にかけた時間が戻ってくることはありません。そう考えると、たしかにプログラミングスクールへ通うことへのリスクは存在します。
しかし、そもそも投資というのは絶対にリスクが伴うものです。仮想通貨もインデックス投資もFXも、必ずリスクがある。勉強でも同じです。小さい頃からこつこつ勉強したからといって、良い大学や良い会社に入れるとは限りませんよね。そして失敗したとしても、勉強にかけた時間は戻ってきません。
ただし、勉強にはその他の投資に比べて良いところがあります。それは、勉強した内容は必ず自分の中に蓄積されるということです。良い大学に入れなかったとしても、そのために勉強したことがその後の人生で生きてくることもあります。同じように、転職に成功しなかったとしてもプログラミングスクールで学んだ内容はその後の人生に生きてくるはずです。仕事の中の面倒な作業を自動化できるかもしれません。自分で簡単なWebサイトを作ることもできるでしょう。またプログラミングを勉強したいと思った時に、以前勉強したことを生かしながら学習を進めることができます。
「転職したい!」という目標をもって勉強を進めるのは良いことです。しかし、目標を重視するあまり挑戦できなくなるのはもったいないことです。
一定のリスクはもちろんあります。プログラミングスクールを検討する際は、それを上回るリターンがあるかどうかを検討してみましょう。
プログラミングスクールが無駄かどうか見極める基準
上でも少しお話しましたが、プログラミングスクールに通うというのは自分に対する「教育投資」です。ここに関する考え方次第で、プログラミングスクールにかけるお金が無駄になるかどうかが決まってきます。
あなたは、今までの人生で勉強に投資したことがあるでしょうか? 数千円程度の本を買ったり、数万円の研修に参加したり、そういった経験があるでしょうか。
そういう経験がある場合は、その勉強について思い出してみてください。あなたは、それをちゃんと生かすことができたでしょうか? 勉強する価値があると思えているでしょうか?
もし、勉強した結果として払ったお金よりも得をしたという経験があるのであれば、プログラミングスクールに通うのに向いているかもしれません。それは、どのような教材をどのように使えば自分のためになるのかが体感的に分かっているからです。
反対に、お金を払って勉強したことがあるけどそれが身になっていないという人は、プログラミングスクールにも向いていない可能性があります。
プログラミングスクールに通うにはまとまった金額を支払う必要がありますが、支払えば自動的にプログラミングスキルが手に入るわけではありません。プログラミングスクールで勉強できる権利を利用して、自分で勉強する必要があります。そのため、過去に勉強できる権利を手に入れたのに、それを全く活かせていないという人は、プログラミングスクールで失敗する確率も高くなります。
そういった人がいきなり数十万円の投資をするのは危険です。高いお金を払えば後戻りできなくなるから……と考えているかもしれませんが、それは大抵の場合間違いです。「明日から頑張ろう」「来週から頑張ろう」という悪魔の囁きに負けて、最終的にほとんど勉強できないという未来が簡単に想像できます。
そのため、まずは数千円の本などを買い、それで勉強してみるところから始めてみましょう。あるいは、Progateなどの学習サービスに課金してみるのも良い方法です。そこで自分への投資の練習をして、上手く生きはじめてからプログラミングスクールを検討するのがおすすめです。
独学よりプログラミングスクールの方がおすすめなのか
プログラミングを勉強しようと思った場合、スクールに通うのか独学にするか迷うと思います。
しかし、この2つは分けて考えるべきではありません。スクールに通う場合でも、独学は避けられないからです。
プログラミングスクールは短ければ学習期間は3ヶ月ほど、長くても1年ほどで終了します。ここである程度の知識は身につくかもしれませんが、さらにエンジニアとしての技術を磨いていくのであれば、1人で勉強していく必要があります。
スクールに通っている場合も、講師が全てを教えてくれるわけではありません。もちろん、カリキュラムは用意されています。しかし、分からないところを明確にして先生に質問したり、用意してあるオンデマンドの動画教材で繰り返し勉強したりするのは、独学の範疇に入るといって良いでしょう。
また、「独学」は「お金がかからない」と考えている方もいるのではないでしょうか。しかし無料で勉強するのは難しいものです。最初は無料の学習サービスや動画、ブログ記事などで勉強できるかもしれません。しかし、まとまった信頼できる情報を手に入れようと思えば、書籍などを購入して勉強することになるでしょう。すると、数千円ではありますが独学でもお金はかかってしまいます。また、動画で学ぶにしても、Udemyなどの有料動画の方が、YouTubeの動画よりも質が高いことがあります。
勉強というのは、自分が知らない情報を手に入れることです。それには、対価としてある程度のお金がかかるのは当然のことです。無料で手に入る情報は、基本的に価値が低く、断片的である場合が多いのです。
もちろん、価格に比例して必ずしも情報の信頼度が上がっていくわけではありません。中には、薄っぺらい情報に高額な値段設定をしているものもあるでしょう。しかし、書籍やスクールなどは、ある程度の知識を持った人が時間と手間をかけているために価格が高くなっています。そのため、価値のある情報なのか見分けるためには、どのような人が制作に携わっているのかを確認するようにしましょう。
無駄にしない!おすすめのプログラミングスクール!
RUNTEQ(ランテック)
ランテックは創業以来Web系開発企業への内定率が98%(※2020年2月~2021年12月の就職内定者を対象)を誇っているプログラミングスクールです。
株式会社スタートアップテクノロジーというWeb系開発企業が運営しているため、開発現場が求めるレベルに対応できるカリキュラムとなっています。
ランテックのおすすめポイント3つ!
- 800時間以上の学習量で技術試験を含む充実したカリキュラム
- 就転職を成功させるためのポートフォリオ作成
- 現役エンジニアへの質問し放題
まとめ
「プログラミングスクールは無駄なのか?」という質問に対して、最終的には「人による」と答えるしかないと思います。また、「独学で十分かどうか」も人によります。
勉強の基礎ができていない人は、プログラミングスクールに行っても損をするかもしれません。どのくらいの勉強をすればどのくらいのリターンがあるのか、それがある程度分かるようになれば、そのプログラミングスクールが自分にとって得なのか損なのかも分かってくるでしょう。
プログラミングスクールの受講料は、決して安くない金額です。様々な角度から検討して、自分にあった決断をされてくださいね。
「プログラミングスクールに行くことは決めた! でも、どのプログラミングスクールに行ったら良いんだろう?」という方に向けて、以下の記事でスクールの選び方などを解説しています。よろしければ、合わせてお読みください。