【Nocoders Meetup LIBRIS代表の大道さん】非エンジニアのサラリーマンが「本屋」の検索サイトを作ってみた話
プログラミング学習公開日 : 2020年04月22日 | [更新日] 2023年06月01日
Nocoders Meetupが3月28日にオンラインで開催されました。
今回はイベントレポートということで、NocodeでLIBRISという本屋検索サービスをリリースされた大道さんの登壇を記事にてまとめさせていただきました。
全登壇者3名のうち、一人目の大道さんの登壇内容になります。
Nocodeって何?という方から、Nocodeで何が実現できるだと気になっている人まで、幅広い方にお楽しみいただける内容になっていますので、是非読んでみてください。
NoCode参考記事 :
目次
富士通の営業職!非エンジニアの大道さんがNocodeで本屋検索サイトを開発
ただいまご紹介に預かりました大道と申します。「LIBRIS」というウェブサイトを運営しているものです。
早速私の活動内容とBubble(Nocodeツール)のパイオニアプログラムという企画にも参加しておりまして、その内容についても説明させて頂ければと思います。
本日なんですけども、まず私がBubbleのNocode開発で作った本屋検索サイトをご紹介させていただきたいと思ってます。
2018年頃からBubbleをNocode開発手段として使っていまして、非常に良いツールだと思います。
なぜいいのかと思ったところと、あと私は非エンジニアなので作るにあたって結構苦労した部分もありまして、どういう部分で難しかったのかといった話もさせていただきたいと思います。
「そもそも誰なんだ」という話なんですけど、大道と申しまして、富士通で営業職として働いています。
普段はエンジニアさんと一緒に仕事をしていて、いわゆる流通営業や小売業のお客様向けの業務システムの提案とかをさせていただいます。
2018年に副業的な形で「LIBRIS」という取り組みを開始しました。
主に街の本屋さん、書店とかではなくわりと小規模の本屋さん向けの業務改善だったり、IT導入の営業をしています。
その一環で本屋の検索サイトをマーケティングに活用するということに取り組んでいます。
このNocode開発ツールを使ってるということで、Bubbleのパイオニアプログラムにも日本人メンバーとして参加しています。
私は非エンジニアなんですけど、元々Sierで働いてるということもありますし、応用情報技術者の資格も持っていたり、VBAも少しかじってるところがあって完全な非エンジニアじゃないのかもしれないかなというところはあるんですけども…
体系的なプログラミングの教育とかは受けてないものの、結構プログラミングとか好きなタイプの非エンジニアといった人間です。
本屋さん版食べログ!お気に入り機能やクレジット決済機能もNocodeで!
早速、何を作ったのかというところですが、昨年の11月秋にベータ版という形でサービスをリリースさせていただいています。簡単にいいますと本屋さんとかブックカフェとかを検索できる情報サイトになっています。
本屋さん版の食べログみたいなものをイメージしてもらえればいいと思うんですけど、住所やキーワード検索とかでお店の検索ができて、掲載許可していただいている50店舗の本屋さんを検索できます。
一応会員サイトなので、お気に入りの登録や共有みたいなことができたりだとか、あと単純にお店を検索できるだけじゃなくて、私が別で作っているPOSシステムとの連携だとか在庫管理とか顧客ポイント管理による顧客管理みたいなところの連携も今後できるようにしようと思ってます。
単純な本屋さんだけじゃなくて、会社内ライブラリーとかあるかと思うんですけど、こういった社内ライブラリーの蔵書の検索とか、貸し出し機能が提供できるような機能もあったりだとか、クレジット決済の機能も付加してるようなサービスとなってます。
「Bubble」でサービスを作っているといつの間にかBubbleパイオニアエンジニアプログラムの一員に!
私がNocodeに出会うのまでをつらつらと書いてます。
ここは経緯なので簡単にお話ししますけど、2015年から企画を開始して、よくあるかと思うんですけどアプリ開発入門みたいな本とか買ったりですね、結構簡単に作れそうなサービスを色々勉強してきたんですけれど、色々挫折があったといった経緯があります。
エンジニアの方と会って、「一緒にAndroidアプリを作ろう」みたいな話もあったんですけど、やっぱりなかなかうまく行かなかったことがある中で、2017年にシチズンデベロッパーという概念を知り、非エンジニアでもサービスは作れるような世界になるんじゃないかということで、「Bubble」とか、Microsoftの「Power Apps」といったものを色々触ってきました。
2018年にまたVBAをしっかり勉強して、本屋さん向けのPOSシステムをつくる中で、その本屋さんの検索サイトもBubbleで(これから話すテンプレートを活用することで)作れるんじゃないかと。
2019年にベータ版をリリースしたんですけど、なかなかBubbleでやれることが多いので、色々機能が肥大化しちゃったところは反省点ではあるんですけども、凄くいいサービスだなということでBubbleにラブレター的に思いを伝えた結果、Bubbleパイオニアエンジニアプログラムに参加することになったという状況です。
開発環境もいらずビジュアルで操作できるNocode!エコシステムも徐々に誕生!
Nocode開発に関してなんですけども、私の私見が入っているんですが、やっぱり去年あたりから海外を中心に盛り上がってきたのかなという風に思ってます。
特に2019年はですね、資金調達も活発だったりして、今年はグーグルが*AppSheetを買収したことで、一般的な単語としてもNocodeは広がっていったのかなと思います。
*Appsheetはモバイルアプリを作成できるNocodeツールを提供しています。
日本企業も前回ミートアップでもお話された「Anyflow」とかが資金調達をされていて、今後益々盛り上がってくるんじゃないかなという気がしています。
その中でもBubbleはわりと汎用的な機能も持ちつつ、ライセンス形態とかもユーザー数単位ではないので、Nocodeを始める上で良いツールなのかなと思っています。
他に細かい話も含めてBubbleがなぜ素晴らしいかといったところですが、やっぱりエンジニアじゃない人にはハードルが高い開発環境を作るところは不要だというところが非常に良いかなと思います。
フロントエンドとか、バックエンドとかデーターベースとかまあ色々と環境の構築も含めて勉強しないといけないこともある中で、Bubbleだとそれぞれが基本サービスで提供されているところは大きなポイントなのかなと思います。
やはり小さな成功を積み重ねてきたっていうのが非常に大事かなと思いまして、親切なチュートリアルとか、ビジュアルでプログラミングができることで、挫折をする前になんとかプログラムを動かすことができてモチベーションを維持できるというのが非常に大きいのかなと思います。
あと価格ですね。当然無料プランもあって、これだけでも簡単なサービスを作れるといったところなんですけど、仮に有料でもユーザー単位に課金されるのではなくて、サービス単位の課金なので、色んなユーザーさんが使うようなウェブサイトの開発には最適かなと思います。
有料プランの一番安いので、月25ドルぐらいです。その範囲の中でサービスの運営がある程度できるので、ある意味儲からなくても、エンジニアさんを抱えなくても事業の運営ができるので持続的なサービス運営が可能ということは非常に大きなポイントです。
実際私のサービスも本屋さん好きな人が使ってくれるでしょうけど、爆発的に使ってくれるようなサービスになるとは思っていないので、末長くやっていくためにも、非常に助かる価格設定なのかなと思っています。
2012年からBubbleはサービスを開始していて、ユーザー数は35万人以上います。その分コミュニティーもしっかりしています。(英語だというところはあるんですけど)
大体自分がはまっているトラブルってすでにコミュニティーで誰かが聞いているので、グーグル翻訳で辿って行けば「これだ」みたいに自己解決ができて非常に感動したということもありました。
やっぱりサポートの質もしっかりしているので、一緒にBubbleで製品を作り上げていくような、コミュニティーの一体感みたいなものを感じたこともあります。
このBubbleを中心にエコシステム的なのが生まれていくのかなと思ってます。
例えば、Bubbleでやるとテンプレートっていうのがたくさんあるのですが、有料、無料を含めて買ってみて、自分の思い描いているイメージに近いようにカスタマイズしていくみたいなことが比較的容易にできるかなと思っています。
代表的なテンプレート作成のベンダーみたいなのがあるんですけど、これ以外にもありまして、自分が作りたいサービスをもとに結構色々試したり、探すのも面白いかなと思います。
あとBubbleの基本機能だけじゃなくて、プラグインも充実しているので、Javascriptで作られているようなんですけど、こういったプラグインベンダーのサービスを色々活用することで、ストライプといった決済サービスだったりだとか、様々なグーグルのサービスとの連携だとかも比較的実現しやすいと思います。
Bubble自体はNocodeなので、企画している人自身がサービスを作れますが、Nocodeのノウハウはないけどすぐプロトタイプを見たいみたいという利用者様向けに、構築支援をサービス提供するエージェントも海外では増えているようです。
Bubbleの教育コンテンツは、日本ではしんじさんとか、NoCode Ninjaさんがいます。
教育コンテンツもどんどん拡充されていくと思います。
Bubbleで作った製品の紹介みたいなのもどんどん立ち上がっていて、こういうエコシステムが生まれることで、選択肢が増えて、かけた時間に対して効果があるようなサービスなのかなとは思ってます。
Bubbleでサービスを作るなら、デザインをシンプルにして挫折を少なくするのがコツ
私が作ってる本屋検索サイトは、プラグインも色々組み合わせながら実践して、画面数でいうと60画面、テーブル数は23テーブルくらいあります。
決済の部分だったりだとか勉強していて、機能面ではやりたいことをいろいろ組み合わせることで実現可能なのがすごいなと思っています。
当然性能みたいな話は課題があったりするんですけど、こういうのを機能的に実現したいみたいなのは、何とか色々組み合わせることで実現ができるかなというのが私の印象です。
Bubbleに慣れるまで実践したことをここに書いています。
私がやったのはまず先程言いましたテンプレートをまず買って、私は60ドルぐらいの高いテンプレートを買ったんですけど、そっから分解していって、ワークフローの設計とか、データーベースの挙動みたいなのを手探りで習得していきました。
私のこの地図検索サイトはですね。テンプレートを有料で作りましたので、興味があれば使って頂ければと思います。
あとデザインの部分は簡単にできるように見えて、意外と挙動が複雑な場合があるので、まず最初はシンプルにして、挫折をせず進めてもらった方がいいのかなと思います。
やっぱりそのレスポンシブ対応もさせるみたいになると何かここがずれるみたいなことがあって、どんどんはまっていったりするので、極力シンプルにするのは大切かなと思います。
あとはどうしても詰まっちゃったりしたときは、先程言ったようにフォーラムとかでグーグル翻訳で調べてみると意外と解決したりします。
あとプラグインのところはデータ連携とか、クレジット決済ができると結構サービスの幅も広がるかなと思うので、ぜひ活用してもらえればと思います。
私自身APIとかそういった知識がなかったので、これをやることで勉強になった感じもしてます。
Nocodeはデザインもすべて自分で!他社サービスを真似ながら学習!
一方で苦労した部分ですね。
やっぱBubbleの機能的な話は、デザインの操作に時間が掛かっちゃったところがあって、結構1ピクセルでパラメーターが変わったりだとか、グループがぐちゃぐちゃってなってると意図しない表示になっちゃって、凄い詰まったときがあったりとか。
画像に出してるんですけど、何も意味のないと白いエレメントがあるせいで表示が崩れて、数日ずっとこれと格闘してるみたいなことがあるのでこういったところはBubbleの苦労したところかなと思っています。
あと、再利用できるデザインは早めにつくりましょう。
Bubbleの検索機能は日本語での検索が少し弱いです。性能面では改善が必要なのかなと思っています。そんなときはノーコードラボさんの記事で部分一致の検索が日本語でできますので参考にしてください。
Algoliaっていう海外の検索エンジンのプラグインを活用すれば改善しますが、そもそもbubbleのサーバがアメリカにホスティングされているので日本国内から使う場合は、レスポンスに多少課題があるかと思っております。(占有プランで日本国内の環境を利用することも可能です)
Nocode全般に言える話なんですけど、やっぱり学習工数はそれなりにかかるかなってことですね。
やっぱり応用性とかも考えれば、流行りのPythonとかのプログラミング言語を覚えたほうが早いんじゃないかっていう話もあるかと思うんですけど、私個人としては、bubbleを使って挫折せずモチベーション維持しながらサービスを開発できたところはよかったのかなと思います。
学習コストはそれなりにかかるという話をさせて貰って、あとBubbleの操作自体は慣れていくっていう話なんですけど、自分で当然画面のデザインとかは考えていかないといけないです。
自分はデザイナーでもないのでどこにボタン配置したらいいのかなとか、その辺の設計を自分で考えるのは楽しい一方で意外と難しかったので、他のサービスを真似てごまかしたりみたいなところで。
あとですね継続的なサービス運用を考えると、インフラやDBの設計みたいなシステムの部分も勉強が必要かなと思いました。
最初は独自ドメインで全然アクセスできなくなっちゃって、サービスが止まっちゃったっていうこともあったので、DNSとかとかインフラの知識があれば良かったかなあと思います。
あと、テーブル設計とかも行き当たりばったりで進めてしまっているので、データ量が増えていくと今後性能とかに影響しないかなみたいなところは気にしております。
クーポンコードでBubbleが1ヶ月無料に!
最後なんですけど、昨日Bubbleの日本語のコミュニティサイトを作りました。このURLで入れます。
サイトの内容については、Bubbleが海外のサービスだということもありますので、英語のドキュメントを機械翻訳(Googleに頼りきりなんですけど)して日本語にして掲載しております。あとはノーコードラボさんとか、NoCode Ninjaさんのbubbleに関するコンテンツをまとめています。
Bubbleのサービス情報、NoCode Ninjaさんの情報をこちらに集約できればいいなと思っています。
これはBubbleの本社とも協力しながらBubbleパイオニアエンジニアプログラムの一環でやっています。
Bubble本社からも非常に良いイベントだねということで、今朝メッセージが来てですね、「是非Bubble使ってください」とメッセージが来ております。
Bubbleのクーポンコードも貰いまして、このURLからアクセスして会員に登録してもらうと個人プランが一か月分無料になってます(参加者のみの特典)。すでに会員の方もですねアカウントの請求のタブからですねクーポンコードを入れられるところがあるので、そこにチャットでお伝えしたクーポンコードをいれて適用を押していただくと1か月分無料になります。
私も試してみたんですけども、一か月分が請求されないという感じでした。是非使っていただけたらなと思ってます。
コロナでなかなか外出ができないと思うんですけど、Nocodeを触りながら過ごす週末もありなのかなと思っております。
Nocodeジャパンコミュニティーを中心にですね、Bubbleの日本内でのコミュニティーを広げていきたいなと思ってますので、お気軽にご連絡頂ければと思ってます。では以上となります。
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