コードを1行も書かずにプロダクトを作る?NoCodeで作られたプロダクトとツールまとめ
ニュース公開日 : 2019年12月19日 | [更新日] 2023年06月01日
最近、プログラミングなしでアプリ開発をする事例や、コードを1行も書かずに実際にプロダクトを公開した体験などの記事をちょくちょく目にしたことはないですか?
こういった概念を「No Code(ノーコード)」といいます!そのままと言えばそのままですね!笑
この「No Code」を使って、アメリカのテックメディアHackernoonでフルタイムのProject Managerとして働いている人が、仕事の隙間時間で”自分がサブスクに登録しているサービスを管理できるアプリ”を10週間で作ったという記事が紹介されています。
さらに、サービスを公開して実際に運用しているんです。
プログラミングなしでサービスが作れるなんて、便利というか、恐ろしいというか、、、。技術の発展って本当にすごいですよね。
今回は、そんなNo Codeで作られたプロダクトと開発ツールをご紹介します。
これであなたもアプリ開発者に!それでは早速みていきましょう!
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目次
「No Code」とは
「No Code」って何?
冒頭で、大体の方が理解したと思いますが、大事なことなので2回紹介しておきます!笑
「No Code」とは
プログラミングせずに(コードを書かずに)、サービスを開発すること
です。
数年前までは、コードを書かずに公開までできるようなNoCodeのツール自体があまり多くなく、そこまで注目度は高くなかったのですが、最近は色々な便利なツールの登場により、コードを1行も書かずにサービス公開まで行う事例が増えてきています。
開発者でなくても、アプリやWebサービスを作ることができるのはかなり魅力的ですよね。
将来的には、全てのプロダクトが「No Code」で開発される?かもしれません!
「No Code(ノーコード)」と「Low Code(ローコード)」の違い
No Code(ノーコード)と同様にLow Code(ローコード)といった概念があるのをご存知ですか?
Low Code(ローコード)は、
開発ウィジェットやテンプレートなどを使用して、最小限のコーディングのみで開発すること
を指します。No Code(ノーコード)に比べて、Low Code(ローコード)は自分でカスタマイズできる範囲が多いので自由度は高くなっています。
効率よく開発を進めるために、No Code(ノーコード)やLow Code(ローコード)は今後も注目されていくでしょう。
NoCodeで作られたプロダクト
実はコードランでも実際に「No Code」でメルカリっぽいプロダクトを作ってみたんです!
これはめちゃくちゃ簡単で、ネタで作ったようなものですが、もっと本気で作るプロダクト、本番運用しているプロダクトもたくさん出ています。
今回はプログラミングをせずに「No Code」で作られたプロダクトを紹介していきます。
1. 非営利団体とプロフェッショナルをつなぐプラットフォーム「goodgigs」
社会のために活動しているNPOなどの組織が、
社会性意識の高いフリーランサーなどを集められるプラットフォームです。
2. お客様の声を自動で集めてくれる「luego」
このプロダクトはお客様の声を自動で集めてくれるサービスです。
例えば、自分のプロダクトを作った時に、実際に使ってくれたユーザーの声をサイト上に乗せたいって思いますよね?
luegoに登録すれば、登録されているユーザーにそのプロダクトを送ってくれて、フィードバックを集め、返してくれます。
新しくサービスを作った時に、重宝しそうなサービスですね。
ノーコードの影響でプログラミングは不要になるの?
NoCodeで作られらプロダクトの例を見て、これからはNoCodeの時代になってしまうのか?!と思う方もいらっしゃるかもしれません。
確かにNoCodeは、アプリ開発などの敷居を下げてくれたので、これからますます流行ると思います。
しかし!プログラミングが不要になるということはありません。
NoCodeでできることはまだまだ限られていて、コーディングして作ったプロダクトと比べるとかなり大きな差があるからです。
普段私たちが使っているアプリやサイトは、NoCodeで作られたものよりも細かくこだわって作られています。
また、何度も修正が加えられ、細部までこだわって作られているので、NoCodeでは実装できない複雑なアルゴリズムもあるんです。
ですので、エンジニアとしての技術が意味がなくなることはないでしょう。
NoCodeツール
上記で紹介してきたように、プログラミングをしないで、サービスを開発できるツールはたくさんあります。
本格的なアプリが作れてしまうサービスをざっと紹介するので、ぜひ利用してみてください!
Arcadier
Arcadierは、マーケットプレイスを作れるNoCodeツールです。
これを使えばメルカリのようなCtoC向けのサービスが簡単に作れます。
基本的な機能は全て整っているので、そこまでクオリティにこだわらなければとりあえず動くサービスは作れます。
bubble
BubbleはArcadierよりも、細かく設定ができるNoCodeツールです。
少し設定は複雑で、若干時間がかかりますが、自由度高くサービスの構築が可能です。
Adalo
https://www.adalo.com/
Adaloでは、デザインやレイアウトがパワポのように直感的にでき、
またWEB、iOS,Androidとプラットフォームを選ばずアプリを作成が可能で、
また、チャットや通知機能も付いているため、非常に便利です。
「Voiceflow」
こちらはスマートスピーカーのスキルを「No Code」で開発できるツールです。かなり高機能で、コーディングして開発するのと遜色ないくらいのクオリティを誇っています。
さらに「5,000発話までは無料」なので、個人プロジェクトであれば、無料で十分開発することが可能です。スマートスピーカーをお持ちの方はぜひ「Voiceflow」を試してみてください。
「Zapier」
「Zapier」はタスク自動化ツールで、非エンジニアでもサービスを組み合わせて自分のオリジナルの自動化設定をすることができます。TwitterやFacebook、slack、gmailなど有名なサービスを含む750種類以上のサービスを連携する事ができます。
上記6つは海外のツールなので、本公開する前には、言語の修正など作業に時間を取られがちですが、日本でも「No Code」の開発ツール出てきています。
「Anyflow」
「Anyflow」は、先ほど紹介したZapierのようなサービスで、非エンジニアでもSaaSを組み合わせてオリジナルのタスク自動化ツールを作成する事ができます。
海外Saasだけでなく、KntoneやChatwork、freeeなど数種類の国内SaaSにもサービスを連携させる事が可能。今後さらに連携できるSaasも増えてくるでしょう。
また、Twitterで既に存在するNoCodeのツールを分類されていた方がいたので、ご紹介します。
No Code 系?や、開発が楽になり得そうなツールを少しずつだけど整理中。もう少し用途別に整理を頑張りたい!
良いツールご存知だったらぜひ教えてください。 pic.twitter.com/573UOAVssi
— morizyun (@zyunnosuke) December 8, 2019
上記のようなツールを使って、様々なプロダクトを作ることができるので、ITに関わる方は
キャッチアップしておきたいですね。
ホームページ制作ツールもNo Codeの1種
先ほどは本格的なアプリが作れるNo Codeのサービスを紹介しましたが、ここで紹介するのはホームページ制作ツール。
ホームページ制作ツールも立派なNo Codeのサービスの1種です。
以下でホームページ制作ツールを一挙公開しているので、興味がある方はぜひご覧ください。
ドラック&ドロップでサイトを作れる「ペライチ」
ペライチは日本のホームページ制作ツールで、ドラック&ドロップでサイトを作ることができます。
LPであれば、数時間で作れてしまうくらい簡単です。
HTML/CSSを一切書けなくても簡単にWebサイトを作ることができるので、初心者にはかなりおすすめ。
登録ユーザーも20万人以上と日本国内で多くの人に使われているサービスです。
おしゃれなサイトが簡単に作れる「カラーミーショップ」
カラーミーショップはどれだけ売れても定額制のネットショップが作れるNo Codeツール。
簡単におしゃれなサイトが作ることができることで、人気です。
NoCodeを使った開発の委託
ただ、確かにコードを書かずにプロダクトが作れると言っても、そのツール自体の使い方がわからないし、結局時間もかかるし大変ですよね?
そんな課題を解決してくれる、コードを書かずに、約5万円程度で3週間以内に、プロダクトを作ってくれる人まで出てきています。
受託での開発も、結局はプロダクトを作りたいけど作れない、作るのが大変という課題の解決な訳で、こう行った周辺のサービスは今後も増えてくるでしょう。
https://www.500dollarsmvp.com/
<Twitterの意見>
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500ドルで21日以内にwebサービスをリリースしてくれるのは、 いくらなんでも安すぎではないか?
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また、日本でも同じような形で、活動を行う人が出てきているようです。
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・この世の9割の「エンジニア募集」がNocode系サービスで解決する時代が来るのではないか
・知人がNocode系サービスをマスターしているが、Airbnbやメルカリくらいのプロトタイプは1日で作れたりする
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NoCodeに仕事を奪われることはあるの?
NoCodeの売りと、エンジニアによるコーディングの売りは別物なので、NoCodeにエンジニアの仕事が奪われるということはないでしょう。
ここでNoCodeのメリットとデメリットをみていきます。
NoCodeのメリット
誰でも簡単に始められるので、アイディアを思いついたらすぐ行動できるのがNoCodeのメリットではないでしょうか?
こんなアプリあれば便利だけど、使う人はあまり多くないだろうな、、、みたいなアイデアはありませんか?
そういったもののために高額のお金を払って、立派なものを作ってもらうのは難しいですが、NoCodeならサクッと実現することができます。
こういった面で、誰でもアイディアを具現化することができるNoCodeの便利さと敷居の低さを感じますね!
またYouTubeなどを見て簡単に使い方を知ることができるのも大きなメリットです。
とにかく時間削減、コスト削減、人員削減!でものづくりできるのがNoCodeなのです。
NoCodeのデメリット
最初に思いつくデメリットは、「限界がある」ということです。
先ほど述べたように、NoCodeでは実装できない部分などがまだまだたくさんあります。
技術のあるエンジニアが、クライアントとの話し合いをしながら時間をかけて作ったものと、NoCodeで比較的簡単に作ったものが同じわけはないですよね。
これはNoCodeが悪いという話ではなく、気軽さを重視するNoCodeか、内容の細かさなどを重視するエンジニアによるコーディングか、好みや必要性の違いです。
また、NoCodeはプラットフォームに頼って維持していくというところもデメリットといえるでしょう。
ある日突然使っていたプラットフォームが閉鎖されてしまったら、自分の作ったサービスも使えなくなってしまいます。
ソースコードの意地を保証しているプラットフォームもありますが、基本的には自分でコントロールできない部分なので不安ですよね。
プラットフォーム利用料の引き上げなども、自分ではどうしようもない部分のデメリットといえるでしょう。
NoCodeの台頭で何が変わるか
NoCodeが普及することで、オリジナルのアプリやサイトを作る人、ビジネスを始める人が増えるでしょう。
今までは起業しようと思ったら、コストの面、時間の面など様々な障壁がありましたが、それが一気に軽くなり、開かれた状態になります。
誰でもアイデアがあれば挑戦できるということです!
だからといってエンジニアの需要が激減するというわけではありません。
エンジニアにしかできないことや個性はたくさんあるので、NoCodeとコーディングの使い分けが進んでいくのではないでしょうか?
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まとめ
おそらくプログラミングをせずにプロダクトを作る「No Code」の流れは止められないと思います。
ただ、今いるプログラマーや本番運用されているサービスが全て「No Code」で代替できるかというと、それはきっと遠い未来だと思います。
もちろんいまの「No Code」の流れを見ると、なんとなく未来を垣間見ることはできますね。
完全にコードを書かない「No Code」だけではなく、「No Codeとは」で紹介した若干コードを書いて手直しをするようなローコードという概念もあります。
もちろんエンジニアとして、スキルさえあれば、自由度、速度ともに自分で開発してしまうのが一番早いですが、
時代の流れにのった最新のツールはキャッチアップしていかなければいけませんね。