【SES企業は危険!?】“大手”だからって安心するな!SESブラック会社の見極め方をご紹介!
エンジニア転職公開日 : 2019年11月09日 | [更新日] 2023年11月01日
「未経験からエンジニアになりたい!」こんな声をよく耳にします。めちゃくちゃ気持ちわかります!私も未経験からエンジニアになりたいと思っていた一人でした。
未経験からエンジニアになろうとしてもレベルが高くないので自社開発の企業には入れず、比較的ハードルの低いSESを選ぶことになるケースが多いと思います。
そんな方達に、後悔しないためにも注意してもらいたい事があるんです!それは、働こうと考えているSES企業がブラックかどうかです。大手だから大丈夫だと楽観視していませんか?
実は、大手SES企業であってもブラック企業の可能性も秘めており非常に危険となっています。
そこでこの記事では、そもそもSESとは一体どういう働き方なのか、SES企業に就職することのメリット・デメリットはどういったものがあるのか、SES企業の中でもブラック企業を見極める方法について解説していきたいと思います。それでは早速みていきましょう。
目次
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SESとは?
そもそもSESってなんなの?と思っている方も多いのではないでしょうか。こちらではSESについて簡単にみていきます。
SESとは、システムエンジニアリングサービスの頭文字を並べた略称で、クライアントにエンジニアを派遣するサービスを行う雇用契約の一種の事を指します。
クライアントにエンジニアを派遣するサービスを行う雇用契約には「派遣契約」「請負契約」「委任契約」「準委任契約」の4つがあります。
SES契約は「準委任契約」に該当するのですが、SES契約と「派遣契約」「請負契約」「委任契約」の違いについてそれぞれみていきましょう。
SES契約と派遣契約の違い
SES契約と派遣契約の大きな違いは「作業の指示を行う人物」ということです。 SESでは、SESベンダーの責任者が作業の指示を行います。発注元の担当者が行うことは禁じられています。一方、派遣は、発注元の担当者が「作業の指示」を行うことは問題ありません。
SES契約と請負契約の違い
SES契約と請負契約の違いは、「成果物を納品する責任が有るか、無いか」です。請負は「成果物に対する責任」がありますが、SESにはありません。
また対価の「支払い方法」も違います。請負は成果物に応じての支払い、SESは依頼された作業時間に対して支払いが発生します。
SES契約と委任契約の違い
SESのように成果物に対する責任が無い契約のことを「委任契約」あるいは「準委任契約」と言います。その違いは「法律行為の有無」です。
「委任契約」は、法律行為を委託します。例えば、弁護士に弁護を依頼する場合は法律行為にあたりますので「委任契約」となります。
これに対して、「準委任契約」は法律行為を行わない業務を委託する契約のことです。SEが行う「システム開発・保守・運用などの一連の業務」は法律行為に該当しませんので、準委任契約となります。
それでもSES企業に就職しようとしている人
SES企業に就職をする前にSES企業についてしっかりと把握し、検討する必要があります。そこで、ここではSES企業のメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。
SES企業で働くことのメリット
SES企業で働くことのメリットですが、
・コミュニケーション能力の向上
・精神面を鍛えることができる
・スキルアップできる
・自分の時間が確保できる
以上のことが考えられます。
コミュニケーション能力の向上
SES企業から常駐先に派遣する場合に、一人で派遣されることが多いので、当然知らない人ばかりと組んでプロジェクトに取り組んでいくことになります。
契約が満期になると、別の常駐先に移ることになりますが、そこでもまた新しい人間関係を一から形成していかないといけません。
常にその繰り返しをしていくことになりますので、様々な人とコミュニケーションをとることで、システムエンジニアに必要なコミュニケーション能力を自然と養っていくことができます。
精神面を鍛えることができる
元々、人付き合いが苦手だという型でも、人間関係の変化や仕事環境の変化がかなりあるので、精神的に強くなり環境の変化に適応できる人になります。
スキルアップできる
基本的にはSES企業から派遣されたエンジニアは、大きなプロジェクトのリーダーを任せることなく、その代わりにプログラミングなどのスキルを求めている場合が多くなります。なので、エンジニアとして最も欠かせないプログラミング能力は自ずと磨くことができるでしょう。
自分の時間が確保できる
SES契約を結んだエンジニアには、クライアント側は作業時間によって報酬を支払っていくシステムですので、クライアント側も極力残業や休日出勤を控えるように促してきます。
よって、SES企業に勤めることで基本的には定時で帰宅することができ、その早まった時間をプログラミングの勉強・資格の取得に当てるなど、空いた時間を利用しやすくなってきます。
SES企業で働くことのデメリット
次にSES企業で働くことのデメリットですが、
・簡単な仕事ばかりになる
・給料が安い
・景気の影響を受けやすい
などが考えられます。
簡単な仕事ばかりになる
SES契約できたエンジニアには、作業時間によって報酬が変動してきますので、あまり難しい工程を任されることは企業側として避けてきます。
楽な仕事の方がいいというのであれば問題ありませんが、プログラミングでも基礎部分しかさせてもらえなかったり、雑用ばかりさせられるなんてこともありますので、当然キャリアアップにもなりませんし、給料自体も安くなってしまいます。
給料が安い
SES企業は、エンジニアを派遣することによってクライアントから報酬を受け取るビジネスモデルになっています。会社によっても変わってきますが、かなりの報酬を中抜きする企業もあるので、どんなにスキルがあって仕事ができたとしても、他と比較すると給料は安くなる可能性が高いです。
景気の影響を受けやすい
エンジニアという職業柄、景気によっては仕事量が減るのは致し方ないことではありますが、当然企業側からすれば自社のエンジニアを優先しますので、景気が悪くなれば常駐先が減ってしまったり、最悪の場合中途で契約解除なんてことも可能性としては考えられます。
大手だからって安心するな!SESブラック企業の見極め方とは?
最後に大手のSES企業だから問題ないと考えている人向けに、大手であってもSES企業の場合はブラック企業である可能性も大いにあるので、ブラック企業かどうかを見極めるための方法を解説していきます。
SES企業において、ブラック企業かどうかを見極める方法として、
・報酬・稼働時間
・評判サイトでの評価
・会社の方針
などが考えられます。
ここでは、それらの見極める方法について詳しく解説していきたいと思います。
報酬・稼働時間
まず報酬・稼働時間についてですが、基本的にSES企業との契約では、成果報酬ではなく、働いた時間分の対価として報酬を得ることができます。
ですが、プロジェクトの指揮命令はSES企業側がしますので、クライアントが残業や休日出勤を望んでいても、SES企業から言われたエンジニアは従わなければいけません。
そして、エンジニアが残業や休日出勤などの時間外労働をすることで、より多くの報酬がSES企業側に支払われることになります。
ですので、ブラック企業であれば当然エンジニアには長い時間仕事をさせたいと考えています。
そこで求人情報を閲覧したときに、始業時間が何時からで就業時間が何時までと、正確に明記されていない場合は、SES企業の中でも特にブラック企業であると判断してもいいでしょう。
評判サイトでの評価
次に評判サイトを閲覧して、他人の評価を確認する方法です。
評価をする人は、当然過去に何らかの接点を持っている人で、
・過去に契約をしていたエンジニア
・過去にSES企業で働いていた人
・実際にクライアントとして発注した側
などが考えられますが、その評価を見ることで容易にそのSES企業について知ることができます。ここで評価が低い企業や、明確にブラック企業と書かれているような企業は、当然ブラック企業になってきますので、注意をしなければいけません。
ただし、企業によってはカモフラージュするために、サクラなどを利用して嘘の評価を明記している企業もありますので、ここで評価を見るときには、良い評価ではなく悪い評価を判断基準にする方がよいでしょう。
そして、企業によっては悪い評価は削除する企業もいますので、よい評価だけを鵜呑みにするのではなく、あくまでも参考程度に考えているのがいいでしょう。
会社の方針
最後に会社の方針です。SES企業は請負契約を結びません。それは、SES企業の多くが請負契約の方法がわかっていないからです。請負契約を結ぶためには、通常商談や見積もりといったごく自然な流れを必要としますが、エンジニアを派遣するだけのSESでは、IT企業側へ電話などでエンジニアを派遣している旨を伝えるだけで簡単に契約をすることができます。
また、プロジェクトにエンジニアを派遣するだけですので、特にエンジニアのスキルがない人でも簡単に契約をし、クライアント側へ派遣することが可能となっています。
このように特に責任感もなく、ただ簡単にこなすことができると考えているSES企業が多く、そういった企業は特にブラック企業となっています。
ブラック企業を見分ける方法ですが、
求人情報内で業務内容が曖昧に明記されている
未経験でも大丈夫と明記されている
勤務場所が多い
上記のような明記がされている求人は、特にSESブラック企業として考えてもよいでしょう。
これらの企業は、とりあえず頭数さえ集めれば経営していくことが可能と考えていますので、入社しても自分のスキルを伸ばすことはおろか、望んでもいない仕事場に派遣されるなんてこともザラにあります。
こんな企業では、働いても働いてもまともな報酬を得ることができませんし、自身のスキルアップにもつながりませんので、このような企業だと判断したのであれば、早々に退社することを検討した方がよいでしょう。
SES企業に対する口コミを集めてみた
SES企業に対する口コミを集めて見ました。肯定的な口コミ・否定的な口コミがあるのでそれぞれ見比べて参考にしてみてください。
肯定的な口コミ
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SES企業が悪というイメージを抱く方は少なくありませんが、「未経験からでもIT業界に足を踏み入れる」という点は、とても大きなメリットです。僕自身もふらふらしていた頃、SES企業に拾っていただいた経験があり、感謝しています。その時の思いを胸に、SESについて今後も少しずつ発信していきたいと思います。
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年齢が高くなると、IT企業に転職出来るか不安という相談を受ける事もあります。もし強い覚悟があるなら、まずはSES企業を目指すという選択肢はありだと思います。たとえば、相対的にみるとSES企業は入社ハードルが低めなので参入しやすいです。まずは、未経験の看板を下ろすところから始めるとよろしいかと思います。IT関係への転職について不安を感じている方は、「2年後の転職」を目標としてスキルを磨き続けてみましょう。
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以前SES企業にて、未経験者向けの教育に携わっていました。今は未経験でも貰ってもらえる上に、お給料をもらいながら教育を受けられる点はとても恵まれていると思います。
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SES企業は、未経験の方にとっては敷居が低いのでとてもメリットがあります。未経験からスキルアップするにはSES企業もありだと思います。給料をもらいながら勉強できるのはとてもありがたいですよね。
否定的な口コミ
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僕は、SES企業から内定を頂いていたものの、辞退しました。その理由は、紹介してもらえる案件がいずれもプログラマとは程遠い案件ばかりで、僕のやりたいことではなかったからです。もちろんSES事業が悪いわけではないのですが、入社する会社は妥協しない方がいい気がします。
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プログラマとしてスキルアップできない案件ばかりやっていては、本末転倒なので入社する前にどんな案件があるのかしっかりと確認しておく事が必要です。
SES企業の年収ってどうなってるの?
SES企業の平均年収は一般的に
・1年目300万
・3年目350万
・5年目400万
・7年目450万
という数字になっているようです。また、SES企業で働くエンジニアは8年目以降は、450万〜500万円程度で、そこから昇給はしないと言われています。
厚生労働省が発表している賃金構造基本統計調査を元にSEの平均年収を算出すると、550.8万という結果が出ました。SES企業で働くエンジニアは、受託開発の企業や、自社開発の企業で働いているエンジニアよりも年収が低くなっています。
SES大手企業をご紹介!
良い意見・悪い意見が分かれるSESですが、ここではSES大手企業をいくつかご紹介します。大手のSES企業で働きたいと考えている方は参考にしてみてください。
株式会社オルトプラス
資本金:3,623百万円(2019年9月末)
従業員数:連結130名、個別102名(2019年9月末/派遣社員・アルバイトを除く)
株式会社オルトプラスは、ソーシャルゲームの企画、開発及び運営、ITサービスの開発及び運営支援を行なっている企業で、SESだけでなく自社でゲーム開発をしており「三国志レイヴ」などのゲームアプリを世に送り出しています。
株式会社エクストリーム
資本金:415百円
従業員数:連結638名 単体406名(2019年10月31日)※契約社員・アルバイト含む
株式会社エクストリームは、エンジニアやゲームクリエイターの教育に力を入れていて、デジタルクリエイタープロダクションとして、社員をクライアントへ常駐させて開発支援をしています。
特にゲーム業界の大手企業に複数名が常駐し、多くのヒット作品の開発に携わっているなどの実績も多くSES企業に入ってゲーム開発に携わりたいという方におすすめです。
SES企業にエンジニアとして転職を希望するなら
SESエンジニアを目指すなら、複数の転職エージェントに登録して、情報収集・比較検討しよう
SESだけでなく、受託企業や自社開発企業の紹介もあるのでとりあえずエージェントの方に無料カウンセリングすることをおすすめします。もちろん、情報を集めておくためという目的やとりあえず登録しておくだけというのも全然OK!
偏った企業の紹介を避ける、プロの様々な意見聞くためにも、案件複数の転職エージェントに登録しておくことが重要です。
今後IT業界への転職、別のIT企業への転職を考えている方は、以下の2つは必ず登録しておきましょう。
おすすめの転職エージェント【レバテックキャリア】
プログラミングを学びたい方はこちらの記事がおすすめ
自分がどう働きたいかを考えて職場を選ぼう
いかがでしたでしょうか。今回の記事では、エンジニアの働き方の一つであるSES契約を扱っているSES企業について解説してきました。
SESという働き方自体は、様々な企業に勤めることができるので、コミュニケーション能力や精神力を鍛えることができるなど、将来フリーランスで活躍したいと考えている人にとっても、プラスになる働き方の一つではありますが、扱っているSES企業自体に問題があることが多く、支払われる賃金も安く、SES企業に属することでマイナスになってしまう可能性も大いにあります。
当然SES企業全体が悪いわけではなく、一部の企業がブラック企業であるということですが、大手企業だから大丈夫と言った考え方では、勤めてから後悔することになってしまいます。
ですので、SES契約も働き方の一つという程度に捉えておき、
・企業に属する方法
・フリーランスで働く方法
・派遣社員として働く方法
など、エンジニアの働き方も多種多様にありますので、自分にあった働き方ができる職場を選ぶようにしていきましょう。
WRITER

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